飼育日誌
2016.04.22
スミカ
ミニ企画展示「内水面試験場インフォメーション」コーナーがリニューアルして、1ヶ月が過ぎました。
ここで少し気になることが。
それはこちら、ホトケドジョウです。
ホトケドジョウは、4~8cmほどで、湧き水がある場所や湿地帯などに生息するドジョウの仲間です。
日本の固有種で、遺伝的に幾つかの地方集団に分けられています。
それだけ同じホトケドジョウでも、地域間で交わることなく独自に進化してきたのですね。
まさにそれぞれの地域によって育まれた魚です。
ですので、ある地域のホトケドジョウが減ってきているが、他の地域では減っていないから大丈夫とはなりません。やはりそれぞれの地域個体群をしっかりと守っていく必要がるのです。
神奈川県水産技術センター内水面試験場でも、域外保全に取り組まれており、ビオトープや水槽でホトケドジョウの保存や研究が行われています。
そして施設を見学させて頂くと・・・
水槽内の無数の塩ビ配管内をすみ家とした、その姿に立ち止まってしまいました!
塩ビ配管内からこちらを見つめる目、目、目。
水族館での展示をどうしようか考えていたところでしたので、このすみ家を再現しようと考えました。
そして出来たレイアウトがこちら。
さていつ入ってくれるかな、1日たち、2日たち・・・、あっと言う間に1ヶ月。
全く入ってくれませんorz・・・。
何故なんだ、どうしてなのだ。
塩ビ配管のサイズなのか、積み上げ方なのか、色なのか。
やはり魚にも好みのすみ家があるのですね。
でもきっとこんなところに、ホトケドジョウを守っていくヒントもあるかもしれません。
簡単に入ってくれないから面白い。
そんな目で見てあげて下さい。
波多野