飼育日誌
寝ても覚めてもゲンゴロウ part9
こんにちは。
前回からだいぶ間が空いてしまいました。
当館のゲンゴロウたちは変わらず元気にしております。
今回は当館に新しいゲンゴロウの仲間がやってきたお話です。
その名も、コガタノゲンゴロウ!
おそらく当館初展示です。
ナミゲンゴロウに似ているけど少し小さいことからコガタノゲンゴロウと名づけられました。ただ、コガタノゲンゴロウはゲンゴロウの仲間の中ではかなりの大型です。
そもそもナミゲンゴロウが日本最大種なので、それと比べてしまうとその他のゲンゴロウたちはみんな小さいわけです。そのせいか、ゲンゴロウの仲間たちには小さいことを形容する名前が多くつけられています。
皆さまは「ヒメ」「チビ」「マメ」「ツブ」の中だとどれが一番小さいゲンゴロウだと思いますか? 正解はチビゲンゴロウです(大体2㎜くらい)。
私がゲンゴロウに興味を持ち始めたばかりのころは、なんてややこしいんだ!と思っていましたが、もうすっかり慣れました。今はこれらよりもさらにややこしいものにぶち当たっています。例えば、シマチビゲンゴロウ。これって、チビゲンゴロウの仲間じゃないんですよ…。
さて、少々脱線しましたが、コガタノゲンゴロウがどこで展示されているかというと、いつもの水生昆虫水槽ではなく、期間限定の「水草水槽」というところです。
わけあってエントランスにあったアユ水槽が一時的になくなっておりまして、その跡地に作られた新規展示です。
なぜ水草水槽にゲンゴロウかというと、ゲンゴロウの仲間は抽水植物などを産卵床として利用する生き物だからです。せっかく水草を展示するなら、それにちなんだ生き物も展示したいな~と考えた結果、まだ展示したことのないゲンゴロウの仲間を出してみようとなったわけです。
あくまで水草水槽なのでメインは水草なのですが、今回注目していただきたいこの水槽のすばらしい点があります。
なんとこの水槽、上からゲンゴロウが見れるのです!!
横から見るゲンゴロウもいいですが、上から見たゲンゴロウは一味違います。
まるで田んぼをのぞき込んで見つけた時のような楽しさ。抽水植物と相まってより今までにないゲンゴロウをお楽しみいただけます。
ご来館の際は水草だけでなく、コガタノゲンゴロウの上見をお見逃しなく!
山田