飼育日誌
お知らせ
2025.03.03
ハナダカダンゴムシふえました
皆さまこんにちは。
閉幕まであと1週間ほどとなりました特別企画展「渓流展」。
2ヶ月も展示していますと、環境になじみ、自然さながらの動きを見せてくれるようになる生き物もいます。
その最たるものが繁殖です。
これまたマニアックな土壌動物の展示。
真ん中のケースには、知る人ぞ知るダンゴムシ「ハナダカダンゴムシ」がいます。
最大の特徴は頭の先っちょが突き出て「鼻が高い」ように見えることです。
おなじみのオカダンゴムシ同様、ヨーロッパからの外来種だと言われています。
植物の苗や土とともに運ばれて、国内でも生息地がぽつぽつと増えているそうです。
そんなハナダカの展示ケースをふとのぞくと、何やらうごめく小さなモノが…。
やっぱり!ハナダカの赤ちゃんでした。
ダンゴムシの仲間は、大まかにくくるとエビやカニの仲間です。
エビカニの多くは、生まれてすぐの赤ちゃんが全く違う姿をしていて、水中でプランクトン生活を経ます。
それに対して、ダンゴムシの仲間は、お母さんのお腹で抱えられた卵の中で成長を続け、ふ化した赤ちゃんはもうダンゴムシの姿になっています。
サワガニなどでも見られるこの育ち方を「直達発生(ちょくたつはっせい)」と言います。
プランクトンの時代がないぶん、丈夫で親と同じものを食べられますので、育てるのも難しくないと思っています。
引き続き上手に展示して、皆さまにかわいい赤ちゃんダンゴをご覧頂けたらと思っています。
伊藤