飼育日誌
雲とクモ
9月に入り、まだまだ暑いですが、
朝の空気になんとなく秋を感じ、
雲もだんだんと夏の雲から秋の雲に変わりつつあるように見えます。
“くも”といえば、先日、特別企画展「いきもの超能力展」で展示している
クモの仲間、カーリーヘアタランチュラが脱皮しました。
カーリーヘアの名のごとく、
モシャモシャっぷりがさらに増しました!
苦手な方も多いクモですが、私は結構クモが好きです。
特に巣を張らないタイプのクモが好きです。
相模川ふれあい科学館の建物の中では、よく見ることのできるクモが2種類います。
まず1つ目がこちら。
ハエトリグモの仲間です。
館内では、ミスジハエトリ、チャスジハエトリ、アダンソンハエトリの3種類が見られ、
特にミスジハエトリが多いです。
机や台の上で作業している手元をピョンピョン移動してくるのを見ると、
ついつい観察したり、ちょっかいを出したりしてしまいます。
そして2つ目はこちら。
脚を広げた大きさが10cm以上にもなるアシダカグモです。
館内にはたくさんいます。
たまに来館者の方から、
「館内に大きいクモがいます‥!」「クモが逃げてます!」と言われることがあり、
見に行くとこのクモがいます。
その大きさから、見かけるとギョッとされる方も多いアシダカグモですが、
その体の大きさに似合わず臆病な性格で、
人が近づくと、ヒ~ッ!とばかりに一目散に逃げてしまいます。
見つけるとついつい、「どこまで近寄らせてくれるかな?」と
ハエトリグモ同様、こちらもちょっかいを出してしまいます。
嫌われがちなクモですが、
ハエトリグモもアシダカグモも巣を張らず、
私たち飼育員を悩ませるショウジョウバエやゴキブリを食べてくれる有難い存在です。
館内で見かけた際は、
パトロールしているんだな、と
そっと見守っていただければと思います。