飼育日誌

お知らせ 2024.06.06

フィンチいっぱい

みなさんこんにちは
今回は、現在当館で開催中の特別企画展「とぶ!生き物展」にて展示中の小鳥たちについての話題です。

とぶ生き物といえば飛行する鳥ということで、企画展担当飼育員のオススメ種を展示しています。

展示コーナーでは、オーストラリアにすむフィンチの仲間たちが5種10羽飛び交っています。どの種も見た目がカラフルで鳴き声も特徴的です。そしてなによりカワイイというお客様の声を多く耳にします。
こんなにカラフルな小鳥たちがオーストラリアにはいます!
ということを知っていただく機会になればうれしいです。
そんなフィンチたちの当館でのこれまでを簡単に振り返ってみます。

今年2月中旬に当館に来たフィンチたちは企画展開始までの間、バックヤードで種毎に飼育していましたが、展示コーナーが出来上がった3月中旬からは全種一緒での飼育が始まりました。
自宅でも2種類のフィンチを飼育しているフィンチ好きの私ですが、5種をまとめて飼育するのは初めてでした。ケンカしないかなどの不安もありましたが、仲良く暮らしているように感じます。基本は同種ごとに隣にいることが多いですが、時には別のフィンチの羽繕いを手伝っている様子も見かけます。


↑全種が同じ枝に勢ぞろい!


↑キンカチョウのペアが羽繕い中

展示当初は、広い空間に慣れず下にいたり、飛ぶのが上手ではない個体もいましたが、さすがは鳥たち、ほんの数日で元気に飛び交うようになりました。


↑最初は下にいたコキンチョウ

1週間ほどが経過すると、コキンチョウのオス2羽の換羽が始まりました。
今回の展示種の中でも最もカラフルで、世界一美しいフィンチと呼ばれることもあります。
ただ、換羽が始まると頭部の羽根がボサボサ、ツンツン状態になるのです。


↑換羽中のコキンチョウ

「このタイミングでか! ひょっとしたら企画展終了までこのままかも」とも思いましたが、6月に入り無事換羽が終わりました。元通りのカラフルな羽根になったコキンチョウ、換羽中は少し元気のなさそうな日もありましたが、換羽も終わり元気に鳴く様子をよく見かけるようになりました。


↑換羽が終わったコキンチョウ

他のフィンチもそのうち換羽が始まるかもしれませんね!

以上が現況レポートになりますが、今回はもう1つ、私のイチオシ「カノコスズメ」についてお話しをします。

「カノコスズメ」
聞いたことがない方が多いのではないでしょうか?その名の通り、鹿の子(かのこ)柄のあるスズメの仲間です。何よりその見た目と鳴き声が特徴的です。まず正面から見ると他の生き物に似ていると思いませんか?


↑正面から見たカノコスズメ

同じ鳥類のフクロウやペンギンを彷彿とさせるその見た目からフクロウスズメと呼ばれることもあるようです。大のペンギン好きの私にはもうペンギンにしか見えません!
特に首元の黒い模様がヒゲペンギンのようにも見えます。


↑正面から見たヒゲペンギン

(余談ですが、「とぶ!生き物展」のとべそうでとべない生き物コーナーではヒゲペンギンの標本を展示していますので、ぜひカノコスズメと見比べてみてください。)

次に、カノコスズメの鳴き声ですが、ミャーとかニャーとかペーとかそんな感じで、猫のような鳴き声かと思うこともあります。
近くで耳をすましていろんなフィンチの鳴き声を聞いてみるのも面白いです。

長くなりましたが、企画展の終わりも近づいてきていますので、是非みなさんも「とぶ!生き物展」のフィンチコーナーへお越しください!

ちなみに開館して早い時間ですと、水浴びをするフィンチが見られるかもしれません!
午後になると食後でお昼寝しているフィンチをよく見かけます。これもまた癒しですね。

西田


2024年10月
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