飼育日誌
2021.09.20
メダカの学校
キンモクセイの甘い香りがする季節になりました。ここのところ涼しいので、例年より早い開花によるものだそうです。
さて、今日の飼育日誌はメダカについて書こうと思います。
なぜかというと、先日小田原市でメダカの保全活動をしているビオトープでの調査に参加したからです。
昔からその地域に暮らしているメダカ(ミナミメダカ)は、
現在では住みやすい環境が減って日本各地でその数を減らし、また飼いきれなくなって放流されたもの
(別の地域のものや、品種改良されたもの)と混じって本来の地域のメダカではなくなってしまっていることも珍しくありません。
あまり楽しくない話から始まってすみません。
調査は酒匂川沿いの水田地帯の一角の保全池で行われ、網を使って生き物を捕まえ何がどれだけいるのかを調べました。
池に入る前からメダカの姿はたくさん見られましたが、他にはタモロコやカマツカなどの魚や、
外来種のアメリカザリガニやカワリヌマエビの仲間が数多く捕れました。
地域の自然はかけがえのない大切なものですが、気づいたときには取り戻せない状態にあっという間に変わってしまう繊細なものです。
今回の調査では、ほんのお手伝いくらいしかしていませんが、主に活動されている方々や、
地域の皆さんに守られながらいつまでも小田原のメダカが元気でいてくれることを願ってやみません。
メダカの学校が童謡の中だけのものにならないように。
別の調査の日に池を管理しているお父さんにいいものを見せていただきました。
鯉のぼりならぬメダカのぼりが元気よく泳いでいました。
竹本