飼育日誌

2020.11.13

ヘビだって水辺はだいすき!

こんにちは。
当館では、大きい水槽から小さい水槽までたくさんの種類の魚を展示しております。どの魚もそれぞれに個性的で、筆舌に尽くしがたい魅力を持っているのですが、しかし!水を利用している生き物はなにも魚だけではありません。哺乳類も爬虫類も虫も、数え切れないほど多種多様な生き物たちが水辺の環境を利用して生活をしているのです。
今回はそんな魚ではないけれど水辺を利用しているヘビの仲間、ヒバカリをご紹介いたします!

とてもかわいらしい顔をしていますね。
大きくなっても全長60cm程度の小型のヘビの仲間です。
水辺がだいすき!と表現させていただいたように、日本各地の田んぼや湿地、川の周りでよく見かけることができます。
ヒバカリの大きな特徴のひとつは食べ物です。ヘビの好物というとやはりネズミが思い浮かびますが、ヒバカリは何と小魚やオタマジャクシが大好きなんです! 他のヘビと同様に小型のカエルなども捕食するようですが、水の中にいる生きた小魚を捕食するのはヒバカリを代表するとても面白い特徴ですよね!

さて、お次にはヒバカリのもう一つの大きな特徴である「名前」について触れてみましょう。
皆様の中にも、ヒバカリなんて変わった名前だなあと思われた方もいらっしゃるかもしれません。実はこの名前は、「咬まれてしまったらその日ばかりの命だ」と言われていたことから付けられた名前なのです。
えっ!そんなに強い毒があるの!?と思われるかもしれませんが、実はヒバカリ、毒は持っておりません!なんなら性格も大人しく、めったに咬みついてくることもないのです。
じゃあどうして「その日ばかりの命」なんて言われてしまったのか、私には想像することしかできませんが、ただ私としてはそういったエピソードから、昔の人々のこのヘビに対する想いが伝わってくるようで、人の温もりを感じるとても良い名前だと思っています。
こんなかわいらしく大人しいヘビが昔は恐れられていたのかなぁ、なんて考えると少し可笑しいですよね(笑)

そんなヒバカリは、先日より水辺の生き物水槽の一画にて展示中です。
生息環境を再現した水槽となっているので、もしかしたら水の中の魚を捕食する姿が見られるかもしれませんよ?
ぜひ、ヒバカリの実物をご覧いただいて、名前の由来と共に個性的な姿と生態を記憶にとどめていただければと思います。
皆様のご来館を心よりお待ちしております。

山田


2024年4月
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