飼育日誌

2018.06.02

「鯉の知らない世界」⑩

「鯉の知らない世界」ブログリレーもいよいよ最後となりました。
これまでコイの生態や種類、魅力、文化などについてご紹介してきましたが、コイの面白さが皆さまにも伝わったでしょうか。
最後にお伝えするのは、今回のメインテーマでもある「本当の鯉」についてです。

この写真のコイは、日本に生息しているコイですが、実は中国大陸由来のコイで、いわゆる「外来のコイ」や「飼育型コイ」と呼ばれているものになります。
しかし近年、日本に元々生息していた「在来のコイ」が、琵琶湖に生息していることが分かってきたのです。


こちらがその「在来コイ」になります。
国立研究開発法人 水産研究・教育機構 「増養殖研究所」より、分譲頂き、今回展示させて頂いております。
関東地方で、この在来コイが見られる施設も少ないのではないでしょうか。

この遺伝子や外部形態も「外来コイ」とは異なることが証明されています。
ですが、一見したところでは「在来」「外来」の区別が難しいのが現状です。
このような点や身近な存在であることから外来種と認識されにくいのも問題です。
身近な存在だからこそ、正しい知識や情報をお伝えし、コイの環境についても考えて頂くきっかけになれば幸いかと思います。
7月1日までの開催となりますので、まだご覧になられていない方は是非とも見て頂きたいと思います。
展示水槽では、「在来のコイ」と「外来のコイ」が比較してご覧頂けるようになっています。

全身の姿は、特別企画展の水槽で確認して下さい!
ひっぱり過ぎですかね(笑)。

波多野


2024年12月
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