飼育日誌

2017.10.30

鳴く虫の魅力 その1

みなさんこんにちは。

現在開催中の秋季特別企画展では3種類の秋の鳴く虫を展示しています。

虫の鳴き声は非常に奥が深く、なかなか展示ではすべてを語り切れません。

今回のブログでは、展示で語り切れなかった鳴く虫のお話を少ししたいと思います。

・鳴く虫が鳴く理由
コオロギやキリギリスの仲間は一般的にオスが鳴き、メスは鳴きません。
そして、オスは何を目的として鳴いているのでしょうか?
実は、鳴く虫が鳴く理由は主に3種類に分けられます。
(1)縄張りを主張する
夜になると聞こえてくる虫の鳴き声のほとんどが、縄張りを主張するときの鳴き声です。
縄張りの中に他のオスが侵入してこないように、また、メスを縄張りの中に誘い込みます。
一定の鳴き声を同じテンポで繰り返して、長時間鳴きます。

(2)喧嘩する
縄張りの中に他のオスが侵入し、縄張りの主とはちあわせしたときにも鳴きます。
甲高く攻撃的で大音量の鳴き声です。

(3)求愛する
メスと出会ったときにはプロポーズをするために鳴きます。
メスに受け入れてもらうため、優しい鳴き方です。

・鳴き声はどのように聞いているの?
人間は耳で音を感じます。

では、昆虫はどこで音を感じているのでしょうか?
実は、昆虫にも耳は存在するのです。種類にもよりますが、鳴く虫の仲間のほとんどは耳を持っています。
また、人間の耳は顔についていますが、鳴く虫の耳はなんと足についています。

こちらの写真がエンマコオロギの耳です。人間の耳と違って、鼓膜が露出しています。

秋には、あちらこちらで耳にする虫の声。

少し耳を傾けて、彼らの暮らしぶりをそっと覗いてみませんか?

水族館BOY 中尾


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