飼育日誌
2017.03.03
幻のヤマメ
川の上流域で山間部を流れるような場所を渓流と呼んでいます。
その渓流に生息する魚で、ヤマメというサケの仲間にあたる魚がいます。
このヤマメ、神奈川県ではその多くが放流個体であり、在来のヤマメは絶滅したと考えられていました。
しかし、神奈川県水産技術センター内水面試験場などの調査により、相模川水系や酒匂川水系の一部において
在来の可能性が高いヤマメが残っていることが分かってきました。
そしてなんと、この貴重なヤマメを現在、当館にて展示しています!
当館のミニ企画展示コーナーという場所で、内水面試験場の研究内容などをご紹介する共同企画展示をしており、
そちらでご覧いただけます。
こちらがその野生のヤマメになります。
精悍な顔つきで、鰭などもとてもきれいです。
このヤマメたちは、これまでにヤマメの放流記録がない場所で捕獲されており、またパーマーク(幼魚斑)と呼ばれる
模様が小さく乱れる点や、朱点や朱帯(本来ヤマメにはない)があるなど幾つかの特徴が見られます。
このヤマメを丹沢山系の在来種である「丹沢ヤマメ」として保護・保全する取り組みが始まっています。
期間限定の展示となっています、貴重な幻のヤマメを是非ともご覧ください。
波多野