飼育日誌
2017.02.24
発電魚6
今回ご紹介する、発電魚はこちら。
「ジムナルカス」というアフリカの淡水にすむ、弱い電気を出す弱電魚です。
こちらの個体は、大きさが90cmくらいある大きな個体で、これだけ大きなジムナルカスはなかなか見られないと思います。
尾ビレや臀ビレなどはなく、長い背ビレがあるのが特徴で、1科1属1種という珍しい魚でもあります。
個人的には、この口元が
どうですか、笑っているように見えるのですが。
性格は、顔に似合わず、かなり攻撃的です・・・。
このジムナルカス、実は世界淡水魚園水族館(アクアトト・ぎふ)からお借りしたものです。
もう13年以上生きている個体で、15歳もしくは20歳も超えていると思われます。
ジムナルカスやこれまでにご紹介してきた弱電魚たちは、南米大陸とアフリカ大陸にすんでいるのですが、
最新の研究では、南米大陸とアフリカ大陸に分裂した後、交わることなく別々に同じ時期かつ同じような時間をかけて、
電気を出せる仕組みを獲得したことが分かってきました。すなわち、生物は種や地域が異なっても、同じような環境に
生息していると、同じような方向への進化が、同じような時間軸で起こり得るということを、この発電魚の進化は示して
いるのです。
このような進化を「収斂進化(しゅうれんしんか)」と言います。
少し難しくなってしまいましたが、まだまだ興味が尽きない発電魚たち。
「発電魚」展は、3月5日までの開催となっていますので、この機会をお見逃しなく!
最後に、ジムナルカスの笑顔(風)写真を1枚。
波多野