飼育日誌
2016.10.14
さしのべた手を‥
「流れのアクアリウム」水槽の中流域には、ニホンイシガメが4匹います。
とある日の閉館後、生き物たちのチェックをしていると、イシガメが2匹、水の中で向かい合っていました。
そのうち小さい方のイシガメが大きい方に向かって、そろ~っと手をのばしました。
この行動、何だかご存知ですか?
ちなみに大きい方はメスで、小さい方はオスです。
オスがメスの前でゆっくり前足を振るような動作をすることがありますが、これはイシガメの求愛行動です。
メスはオスの求愛を受け入れると動かず、頭やのどを触らせたりしますが、受け入れない場合は‥
容赦なくオスを咬もうとします‥。
時には、のばした前足を咬むこともあります。
何度メスに怒られても、何度足を咬まれても、ビクビクしながらそれでもめげずにメスに手をのばすオス。
見ているこっちが切なくなります‥。
同じカメでも、種類によって求愛の方法は違います。
「流れのアクアリウム」水槽の下流域にいるアカミミガメは、オスがメスの目の前で小刻みに手を震わせます。
写真では分かりづらいですが、オスはメスの前に回りこみ、一生懸命手を震わせています。
イシガメ同様、メスは求愛を受け入れていませんが、こちらは無視して素通りするだけ。
カメたちの求愛行動は、頻繁に見られるものではありませんが、オスたちのひたむきさを見ると、なんとなく“がんばらないとなぁ‥”と思ってしまいます。
亀ヶ谷