飼育日誌
2016.06.10
内水面試験場さんとの共同企画
田植えシーズンが始まり、当館の「ふれあい田んぼ」にも稲の苗が植えられました。
さて、ご報告が遅くなりましたが、神奈川県水産技術センター内水面試験場さんの研究成果を通年でご紹介する、「ミニ企画展示コーナー」の内容を、5月23日に更新しました。
![写真1](/cms/wp-content/uploads/2016/06/66e091bc2d19932de79e174ad215915d1-630x472.jpg)
今回は、「アユの遡上と相模川における研究調査」というテーマで、内水面試験場さんで研究されているアユの生態調査の内容などをご紹介しています。
また稚アユをご提供頂き、生体も展示しています。
アユは、河川の下流で産卵し、孵化稚魚は海に下って成長をします。
そして春になると河川を遡上して、川で成長し成熟するのです。
今回展示している稚アユは、この海から遡上して来た様子を再現したく、内水面試験場さんにご無理をお願いして小さ目な個体をご提供頂きました。
ところで相模川の河口はこのような場所です。
そして河口から上流へ12kmほど上ったところには、相模大堰があります。
![写真3](/cms/wp-content/uploads/2016/06/014cfe2668299a72d0f3addb9bbd26f31.jpg)
こちらでは毎年、海から遡上して来るアユの数の調査が行われています。
![写真4](/cms/wp-content/uploads/2016/06/373697687e8e7f29a5ccb937d90d83631.jpg)
アユはこのような魚道を遡上してきます。
![写真5](/cms/wp-content/uploads/2016/06/27aa892adfe54b2c6c39e694d93081081.jpg)
アユをただ展示するのではなく、このような下流域の様子を水槽でも再現したいと思っていました。
![写真6](/cms/wp-content/uploads/2016/06/b50ead066b46833375899de0fd2c0baf-630x472.jpg)
![写真7](/cms/wp-content/uploads/2016/06/9111c2e18282d6e66f4d9f45422562b9-630x472.jpg)
このような環境は、もちろん人工物ではあり、自然なものではありません。
しかし、相模川の恵みを受け、安全に生活している私たち。
そして、ここには生き物たちに配慮した知恵や思いも沢山詰まっていると思います。
アユとこの展示を通して、少しでもそのようなことに思いを巡らせて頂ければ幸いです。
今回、共和コンクリート工業株式会社様にご協力を頂き、消波ブロックの模型をご提供頂きました。
この場をお借りし御礼申し上げます。
アクアリウムさがみはらのミニ企画展示コーナー、お越しになった際には是非ともご覧下さい!
波多野