飼育日誌
2015.10.22
そのアユ、禁猟につき。
6月1日から始まった相模川のアユ漁も、10月14日で禁猟になりました。
相模川の下流域で、産卵が行なわれるためです。
日長が短くなるにつれ、秋の到来を感じたアユたちは縄張りをといて、次々に下流に集まり始めます。
夏の間は、ニゴイやマス類にも果敢に攻撃を仕掛けるほど気の強さを見せたアユたちも、11月上旬位には浅瀬で群れて産卵を行ないます。
産卵後2週間ほど経つと、小石の間から孵化した仔魚が現れ、川の流れにまかせて河口域周辺の沿岸に集まっていきます。
仔魚は1cmにも満たない大きさで、透き通った体をしています。
その後、相模湾沿岸を群れで回遊しながら、プランクトンを食べて育ち、翌年4月には再び相模川を遡上し始めます。
相模川には毎年300万尾のアユが放流されていますので、自然産卵のアユと合わせて大変多くのアユの姿が見られます。
以前、当館付近の堰にて、アユの遡上を観察したことがあります。
地面に落ちれば死んでしまう、アユにとっては命がけのジャンプなのですが、大人のアユほど安全な遡上ポイントが決まっていて、そこから湧き出すように次々に飛び出していました。
相模川を代表する魚はアユですが、11月~3月の約半年間は相模川ではほとんど見られなくなってしまうのです。
ちなみに当館では、一年中アユを見ることが出来ますよ。
アユが消え寂しくなりますが、上流側の津久井湖や相模湖では、ワカサギ漁のシーズンを迎えます。
今年も皆様に、科学館でワカサギの姿をご紹介できるよう、努力したいと思っています。
【追伸】ほかのスタッフより
ヾ(・・;)ォィォィ それはもしや、釣りに行くっていう宣言ですね・・・