飼育日誌
ハッス(ル)ハンターの使命♪
展示更新の準備に大忙しの月末、急遽「ハス」採集についての話が持ち上がりました。
ハスは魚食性の強いコイ科魚類で、口の大きなオイカワのような姿です。
もともとは西日本に生息していましたが、相模川水系にもアユの放流等に混じって移植されたもようで、
現在では津久井湖を中心によく見られるようになっています。
当館ではこのハス、意外に人気がありまして、
淡水魚マニアのお客様からも「大きなハスの群泳を見ることが出来て良かった!」
なんて、お声をかけられたりします。
ところが、ジャンプ力があり、よく飛び跳ねて怪我をするので、
大型個体はほとんど流通せず、落ち着かない環境では展示も困難な魚種です。
そんな中、出勤前にT君が津久井湖周辺の状況を確認すべく、釣り採集に出掛けたところ・・・
今季初のハスを1尾採集して来ました。
「3時間ネバってやっとですが、大きいですよ~!」
と見事なオスの成魚を見せてくれました。
ブラックバスやヘラブナの釣り情報はあるものの、ハスについては未知な部分が多くあります。
ハンター展の影の主役(展示的にはメイン)のT君は、
「先ず常設展示がありき」
と、眠い目をこすって、出漁してくれたのでした。
その日、このチャンスに是非採集しに行きたい!というオーラを、S館長は汲み取っていただけたようで、
「午後から、お客様のために、採集して来なさい」と・・・そのあとすぐ、
「お前ら、釣れるまで帰ってくるな!(怒)」
という、とおっても暖かいお言葉を頂き、私も出漁しました。
とにかく、神経を集中して釣りをし、下半身と携帯電話を水没させながら、3時間で何とか6尾を捕獲できました。
仕事での釣りは、楽しみで行なうのではなく、使命として行なっています。
遊びではないため、結果が出なければ、それなりの「お仕置き」が待っているのです・・・
釣れたので安心していましたが、今回は「始末書」というお仕置きが待っていたのでした!
(>_<)