飼育日誌

2015.02.24

[動物取扱業] 講習♪

先日「動物取扱業」の講習に行って参りました。

水族館には生き物がいるので、この資格が無いと当然、水族館を運営することができません。

しまず4

ですので、年1回の講習は必須となっております。

気になる講習の内容ですが、最初の話は「動物取扱業の基本」、次に「災害時における危機管理」、最後に「消費者センターとペット苦情相談」の3つでした。

2番目の、「災害時における危機管理」で、私も『その通りだ』と深く納得したのは、次の点です。
災害時、生き物を避難させる場面で、犬や猫は誰でも分かりやすく、受け入れられやすい傾向があります。

が、爬虫類や両生類など、ある程度、専門の知識がないと判断が難しい生き物は、避難場所への搬入に手間取ったそうです。
電話口などでカタカナ表記の名前を連ねても、とくに緊急時には分かりにくい・・・

これは、危機管理を考える上で、重要な事項だと再認識しました。

 

3番目の、「消費者センター」さんの内容は、ペット苦情相談など、現代の社会事情を反映しているお話でした。
2014年度の年間相談件数90万件のうち、ペットについての相談が約1200件と数は少ないそうです。

が、現代社会では「ペット=家族」と捉える傾向が強いので、相談内容を客観的に判断することが難しく、解決が非常に困難だとのこと。

さらに動物を売る側の知識不足や情報不足、買い手側の飼育方法の勉強不足なども、問題解決を難しくしている一因となっています。

このようなお話を聞くと、生き物が好きな私は、とても複雑な気持ちになります。

 

たとえば、下の画像はとある河川で私が旅行中に撮影したものです。

しまず2

たくさんの水草が生い茂り自然豊かなように見えますが‥

実はこの水草、南米原産の「ホテイアオイ」という水草で、ホームセンターやペットショップなどでよく売られています。

しまず3

本来、そこに生えるはずのない植物ですので、おそらく誰かが捨てたものだと推測されます。

どんな生き物でもそうですが、安易な考えで購入したり、衝動的にペットを飼ったりすると、持て余して放置してしまう。

気軽にそうすることで、実はその影響を受ける動植物がたくさんいる・・・
でも、それに気が付くことは、難しかったりします。

皆さん!!
ちゃんと勉強してから飼いましょう!
そして、気軽に捨てたり(また、拾ったり)するのは、やめましょう!!

それが、現代社会におけるペット問題や多くの環境問題を解決する、第一歩となるはずです。

 

皆様のご理解とご協力を、よろしくお願い致します!


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