飼育日誌

2014.09.19

今が旬! サクラマス!

当館の「回遊魚水槽」は、海と川を行き来する生き物を展示する、5トン以上ある大きな水槽です。
現在はサクラマスを展示しています。

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サクラマスは名前の通り花のような存在です。(展示個体の維持が難しいのです。)

担当飼育員のSさんは、お客様に喜んでいただけるような個体を常に探していたのですが、この度、管理釣り場「開成水辺フォレストスプリングス」様のご好意によりお譲り頂くことが出来ました!

(ありがとう御座いました!)

物腰が穏やかで体格の良いSさんですが、サクラマスの生簀から、好きな個体を選んで良いとのお言葉に、思わず血走った目のツキノワグマに変貌…で、選び終わると13尾に!

(申し訳御座いません!)

大型で色彩も鮮やかです。ヒグマがサケを捕らえるシーンがありますが、今回の個体もそれを髣髴させる鷲鼻(わしっぱな)でカッコ良いですから、是非御覧頂きたく思います。

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縄張りをアピールして、威嚇し合うのを良く見かけますが、ヒレをめいっぱいに張り、立ち泳ぎで水中に留まる姿には、何度見ても感動します。

ただし、繁殖期を迎えた証しの体型と体色ですから、産卵という大役を果してしまうと、その寿命も尽きてしまいます。

ご興味の御座いますお客様はお早めに御覧下さい!

 

搬入日に、当館の姉妹館(と勝手に呼んでいる、ちなみに当館が妹です)『アクア・トトぎふ』の飼育リーダーが視察に来館されました。

その方は幼少のとき山北町にお住まいで、近所の川でヤスを使ってサクラマスを突いた経験があるそうです。条件が揃えば数mの堰も飛び越えるアクティブな魚だそうで、こんな所には上って来ないだろう思える場所にも現れるそうです。当時は大変立派に思えて、お願いして剥製にしてもらったそうです。

私も20年ほど前、相模川の寒川の堰のところで、漁協の方がサクラマスを捕獲するのを見たことがあります。桜の時季は過ぎてましたが、「本当にいるもんだな~」と思ってました。

ややこしいのですが、サクラマスとヤマメは同一種です。

川で一生を終えるものを区別してヤマメと呼びますが、同じ親からサクラマスとヤマメが出現します。川から海に下る前には姿が変化(銀化)しますが、そのまま川に留まり、再び元のヤマメの姿に戻ることもあります。

 

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また、海に下らないうちに大型化してサクラマスになるものもいて、サケ科の中では生活史がもっとも多様な種のひとつと言えます。

 


2024年10月
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