飼育日誌

2017.08.15

相模川にすむ虫たち

皆さまこんにちは。
今回は、ミニ企画展示コーナーの新展示についてご紹介致します。

今年度のミニ企画展示コーナーは「もっと知りたい!相模の自然」と題して、
相模川周辺で見られる貴重な生き物やその現状をお伝えしています。

そして今回の展示は、こちら!

今回は、「東海大学 教養学部 北野研究室」との共同企画で、「相模川にすむ虫たち」と題して
相模川やその周辺で見られる貴重な水生昆虫を紹介しています。
生体の採集や、解説文など北野忠教授や研究室の皆様にご協力を頂きました。

「イトアメンボ」は、全国的に珍しく、東海地方より北の東日本では、
相模川流域の1か所の田んぼでみつかっているだけです。

「ツマキレオナガミズスマシ」は、水の上をとても早く泳ぐミズスマシの仲間で、
神奈川では相模川だけでみつかっています。

「キベリマメゲンゴロウ」は、からだにある黄色いもようが目立つ小型のゲンゴロウで、
神奈川では、箱根付近と相模川だけでみつかっています。

「ナベブタムシ」は、その名前がユニークですが、その名の通り、
丸くて鍋蓋のような形をしているカメムシの仲間で、神奈川では相模川だけでみつかっています。

「クロサワツブミズムシ」は、今回の中で最も小さくよく目を凝らさないと見つけられない
大きさが2㎜以下の虫です。水がしみだしている岩の壁にはりつき、コケを食べてくらしています。
全国的にも珍しく、神奈川では当館がある田名地区の一か所でしかみつかっていません。

本当に小さくて皆様に見つけて頂けるかどうか心配です。

以上、どうでしょうか。
とてもユニークで珍しい虫たち。
相模川の自然には、まだまだ魅力があふれています。
今回の展示、北野研究室の学生さんである小田嶋君と山田君に設営を手伝ってもらいました。

この場を借りて御礼申し上げます。
9月中旬頃までの展示を予定していますので、この機会に是非ともご覧頂きたいと思います。

波多野


2024年11月
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