飼育日誌

お知らせ 2024.08.07

WANTED

みなさんこんにちは!
新人飼育員の狩俣と申します。以後お見知りおきを。

さて、去る8月5日は今年二度目の土用の丑の日でした。
土用の丑の日といえば、やはり連想するのはウナギでしょうか。

当館の「流れのアクアリウム水槽」には2種類のウナギが暮らしています。
まずは「ニホンウナギ」。こちらはダム湖の水槽に鎮座しています。


展示のニホンウナギ

泳いでいるところはなかなか見られませんが、日によっていろんな場所から頭やら尻尾やらを覗かせています。
このニホンウナギ、IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストで絶滅危惧種に指定されました。当時は大々的にニュースに取り上げられていたのを覚えています。いつから絶滅危惧種なのか調べてみると、IUCNによる指定は2014年、なんと10年も前のことだそうです。時が経つのは早いものです。絶滅が危惧される原因としては、生息に適した環境が失われたことや過剰な漁獲、海流変化などが考えられています。

そんなニホンウナギとは別にもう1種類、下流のエリアに隠れキャラがいます。名前を「オオウナギ」といいます。

「昨年の12月頃、オオウナギを下流の水槽に搬入した」という話は先輩スタッフから聞いていたのですが、一度もその顔を拝めなかったため私は勝手に幻の存在だと思っていました。
しかし、別の用事で水槽内をのぞき込んでいたところ…確かにいるではありませんか。
当館へ来てもうすぐ4か月、初めてその姿を拝むことができました。


土管のすき間にいた!

汚い写真で申し訳ないですが、ほっそりとしたフォルムに斑模様の皮膚、間違いありません。
とりあえず証拠を納めねば!と思い、急いでパシャリ。あとで体勢を立て直してリベンジしようと思って一度その場を離れました。しかし、準備を整えてきれいな写真を撮りに行こうと再度向かうと…元いた場所はもぬけの殻。残念ながらまた幻になってしまいました。


別の水槽で飼育していたオオウナギ。こんな魚です。

このように飼育員すら存在を把握しきれていない生き物が数種類隠れています。
ぜひ当館を訪れた際はそんな“隠れキャラ”を探してみてください。

ちなみに、土用の丑の日はウナギでなくとも、「う」の付くものを食べると夏に負けないと言われているそうです。ニホンウナギがIUCNのレッドリストに掲載されて早10年、これからはウナギに思いを馳せながら別の「う」の付く食べ物で夏バテ対策なんていうのも、ありかもしれません。

狩俣


2024年11月
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