このメッセージを表示しない X ご利用のブラウザーでは本サイトのコンテンツが正しく表示できない場合があります。
下記サイトからブラウザーをアップデートしてご利用いただくことを推奨いたします http://windows.microsoft.com/ja-JP/internet-explorer/products/ie/home
ニュース
2020.10.29

エンリッチメント大賞 2020 グッドアイディア賞を受賞

NPO法人 市民ZOOネットワークが主催している「エンリッチメント大賞」で、当館はグッドアイディア賞を受賞いたしました。

受賞内容
グッドアイディア賞 「ミヤコタナゴの人工産卵床の開発および展示水槽への設置」
ミヤコタナゴはかつて関東地方に広く分布していた淡水魚ですが、現在ではほとんどの地域で絶滅し、水族館等での生息域外保全により維持されています。継続的に繁殖させる技術は確立されてはいるものの、自然産卵のためには産卵床となる野生の淡水性二枚貝を採取し続けるが必要があることや、人工授精では個体に負担がかかるという問題がありました。そこで、これらの問題を解決すべく、安価な用具で制作・設置した人工産卵床を用い、そこで実際に繁殖に成功したことが評価されました。
この人工産卵床は、二枚貝の入水管や出水管(ミヤコタナゴが貝の中に産卵・放精する部分)の構造・機能をプラスチック容器とシリコンチューブで再現して、容器内に受精卵を得るというものです。ユニークなのは、容器に小さな貝を入れたところです。出水チューブから貝の匂いが出ることで、ミヤコタナゴの縄張り行動や産卵・放精などを誘発できたと考えられます。貝を消耗させることなく、自然な繁殖行動を引き出す環境要素をエンリッチメントによって補ったすばらしいアイディアです。また、この装置を展示用水槽に使うことで、展示個体も繁殖に参加できるようになりました。個体の福祉や保全と展示が両立できるようになり、来園者への教育効果も期待できます。さらに、繁殖行動を誘発する“刺激”の解明などは興味深く、今後の研究の展開によりさまざまな知見が蓄積されることも期待できるでしょう。

エンリッチメント大賞とは?
動物園・水族館に対する社会的な意識を高め、環境エンリッチメント(飼育動物たちの生活環境を豊かにする様々な工夫・試み)を推進するため、市民 ZOO ネットワークにより創設されました。市民 ZOO ネットワークでは、エンリッチメントに取り組む動物園や飼育担当者を応援すると同時に、来園者である市民がエンリッチメントを正しく理解・評価することにより、市民と動物園をつなぎ、市民の動物園に対する意識を高めることを目指しています。

市民ZOOネットワークとは?
市民ZOOネットワーク」は、動物園、水族館等動物の飼育及び展示を行う機関における環境エンリッチメントの取り組みを市民の側から支援すること、動物園、水族館等への関わり方についての情報を市民に提供すること等を通じて、市民と動物園、水族館等との良好なネットワークを形成するとともに、人間と動物をとりまく環境に対する社会全体の意識を高めることを目的として設立されたNPO法人です。